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中小企業はなぜ人材不足なのか 〜データから見える意外な真実〜

はじめまして、マネーフォワードの浅丘と申します。マネーフォワード クラウド会計の中小企業向け機能の開発ディレクションを行っています。

仕事の一環で、日本の中小企業の状況について中小企業庁のデータを調べたところ、興味深いことが多かったので記事にまとめてみました。

そもそも「中小企業」とは?

「中小企業」の定義は文脈によって微妙に異なることが多く、資本金で区分したり、従業員数で区分したりと様々です。今回は中小企業庁の定義に則ってご紹介します。

中小企業庁による「中小企業」の定義
ここでは上場・非上場の会社というグループはなく、大企業のグループ会社も中小企業に含まれます。

2019年版「中小企業白書」目次・事例一覧・凡例より抜粋)

中小企業はつぶれているのか?

倒産の状況について
倒産件数は2009年以来10年連続で減少しています。2018年度の倒産件数は、バブル期以来の低水準で意外にも全然倒産していません。理由としては、中小企業の資金繰り環境が良好なことによるものだそうです。

倒産件数の推移

特に、中規模企業の倒産件数が2013年度以降減少しているようです。

中小企業の資金繰り環境
2008年のリーマンショックを底に、徐々に資金繰りが好転してきていることがわかります。

解散や廃業は増加している
倒産件数が減っている一方で、後継者不足を背景に解散や廃業する会社が急増しています。2014年度が30,000件台だったところから、2018年度には46,000件以上にまで増えています。

労働人口は減っているのか?

ここまで中小企業の状況について調べてみましたが、続いて中小企業で働く人について調べてみました。

日本の人口について
人口は減り始めてきており、今後は特に15歳〜64歳いわゆる生産年齢人口の減少が顕著になると推計されています。

就業者数について
人口については今後減少することが見込まれますが、実は就業者数については2012年を底に増加してきています。

具体的な要因としては、25歳以上の女性や高齢者の労働参加が進んでいることによるものが大きいと考えられています。

女性や高齢者の雇用形態
女性や高齢者の労働参加について雇用形態別に調べたところ、どちらも右肩上がりで推移しており、非正規での雇用が増えているようです。

どこで働いている人が多いのか
就業人口は増えていますが、その人たちは実際どこで働いているのでしょうか。

転職者の転職先は、前職が中小企業の場合も大企業の場合も、どちらも大企業への転職が増加しており、中小企業への転職は横ばいもしくは減少しているようです。中小企業の人手不足が起きている要因がここからも読み取れます。

まとめ

・資金繰りは良好になってきており、倒産は減ってきている一方で、後継者が不足しており、解散や廃業が増えている
・また、就業人口は女性や高齢者の労働参加により増えているが、中小企業では人手が足りない

ということがわかりました。中小企業に業務効率化が求められていることを定量的に理解することができたのではないでしょうか。

■出典
2019年版「中小企業白書」 第1部 第1章:中小企業の動向
2019年版「中小企業白書」 第1部 第4章:人手不足の状況

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